Q
さりげなくヒアリングをしても返答してもらえない、新規処方・処方変更があっても「わかっているから良い」と話をしてくれない患者さん。こうした患者さんへの対応はどうしたらよいでしょうか?
A
質問事項は、患者さんにとって何が有益かを考え、優先順位をつけて絞り込む。
患者さんと会話することを諦めないように!
多くの薬剤師さんが経験したことがあるケースだと思います。患者さんからきちんとヒアリングをして服薬指導をしたいのに、なかなか辛い状況ですよね。互いに気持ちよく会話ができれば一番ですが、医療上のコミュニケーションでは、気持ちよく会話をするよりも薬剤師として患者さんの薬物療法を見守ることの方が重要な役割です。
こうした患者さんとのコミュニケーションは、次のように実践すると良いと思います。
❶質問に優先順位をつける
❷多くの質問をしようとしない(2つ程度)
❸はい/いいえで答えられる「閉じた質問」をする
質問の優先順位については、ハイリスク薬であれば副作用の確認が重要になるでしょう。患者さんが安心して薬物療法を受けられるよう、薬物療法を行う上での安全性・有効性を考えて質問を構築します。多くの情報提供をしようとするのではなく、患者さんにとって何が有益かを考えて情報を絞り込みましょう。
相手が話をしないからといって薬剤師も会話をすることを諦めてしまうと、自身の役割を放棄してしまうことになります。常に「患者さんを気に懸けている」という姿勢を示し続ければ、患者さんが急に心を開くこともあります。粘り強く、患者さんとのコミュニケーション方法を模索し続けなくてはいけません。