Q 
がん治療で支持療法のみの投薬で、特に来局歴の短い患者さんや新規の患者さんの場合、がん腫や状況を聞きにくいのですが…」「友人から聞いた」など、情報に振り回されて服薬を怖がっている患者さんにどう対応したら良いでしょうか?

A
「薬局薬剤師がしっかり関わり、病院と連携することでより安全にお薬を使えるようになる」という患者さんにとってのメリットを説明し、その後に患者さんの情報を伺いましょう。

 がん患者さんが外来の点滴治療の後に、支持療法の薬剤を受け取りに来られるケース。薬局薬剤師の役割は、投薬時の支持療法薬の服薬指導と、その後の抗がん剤の副作用状況や支持療法が効いているかのモニタリングです。でも、治療情報が乏しくレジメンやがん腫も分からない状況では、指導やフォローがしにくいようなケースもありますよね。
 こうした場合、まずは、薬局が介入することで副作用への対応が早く的確になるというメリットを理解して頂き、その流れで患者さんの情報を収集します。
具体的には「お薬の副作用が強くでてしまう場合にはすぐに対応できますので、お電話で状況をお聞きしてもよいですか」とお伺いをします。そして、「病院の治療スケジュールはどのようなものか、教えていただけると助かります」と伺う。話の流れのなかでがん腫やステージ、再発経緯等の情報収集もできると思います。
 服薬指導にあたり、事前に詳細を知りたいと思う薬剤師の先生も多いかもしれませんが、患者さんもいきなり色々な質問をされると身構えてしまいます。まずは薬剤師の役割と関わることでのメリットを理解いただくことでスムーズにお話いただけるのではないでしょうか。